最新更新日 2019年01月30日

1. 摩擦係数[Erf]・接線力[Ft]

◆材質によるころがり摩擦係数(Erf)

木材 金属 段ボール プラスチック ゴムライニング
0.02~0.05 0.01~0.02 0.05~0.1 0.02~0.04 0.1
(注)※ローラピッチやローラ表面の状態によっても変化します。※ライニング仕様の場合は摩擦係数が変化します。
2. 必要接線力の求め方

Ft[N]=9.8W[㎏]×Erf

(Ft:搬送物の材質、重量に対応する必要接線力 [N] / W : 搬送物重量[kg] / Erf : 材質によるころがり摩擦係数)

計算例 搬送物がダンボ-ル箱で、重量40[kg]を毎分20[m]の速さで搬送させる場合

※上記「ころがり摩擦係数表」より摩擦係数は0.05~0.1
摩擦係数0.1を選定したとき ●Ft=9.8×40[kg]×0.1=39.2[N]
※搬送物の状況により、上記ころがり摩擦係数表を参考にして適宜決めてください
3. 必要本数の決定
以下の三要素を総合して決めてください。
  • 接線力(起動 又は 定格)
  • 搬送物の底面の形状・大きさ
  • 搬送物重量とローラ許容静荷重
 

ローラの搬送能力(接線力)からの判定

●搬送能力[N] =起動接線力[N] ×0.9[定数]

必要本数の決定 ●必要本数=必要接線力[N] ÷搬送能力[起動接線力×0.9][N]

搬送に必要な接線力は、前記計算例より ●摩擦係数0.1のとき 39.2[N]

計算例 下表呼称速度20の場合

55[N] /50Hz 49.5[N] /60Hz

搬送能力は

55×0.9=49.5[N] /50Hz 49.5×0.9=44.55[N] /60Hz となります。

摩擦係数0.1とするときの必要本数は

●50Hz電源の場合 39.2[N] ÷49.5 [N] =0.79[本]

●60Hz電源の場合 39.2[N] ÷44.55[N] =0.88[本]

いずれも1本で搬送可能

■ ACモーターローラ特性表(φ57三相AC200V仕様)
呼称速度 電源 定格電流 速度m/min 接線力(N) トルク(N・㎝)
50Hz 60Hz 50Hz 60Hz 50Hz 60Hz
定格 起動 定格 起動 定格 起動 定格 起動
3 三相
200/200V
50/60Hz

入力
33/27W
0.12/0.10A 2.5 2.8 192.0 362.1 173.8 241.4 547.2 1031.9 495.3 687.9
4 3.4 3.8 140.6 265.1 127.2 176.7 400.7 755.5 362.5 503.5
5 4.7 5.2 102.9 194.0 93.1 129.4 293.2 552.9 265.3 368.7
6 5.7 6.3 84.3 159.0 76.3 106.0 240.2 453.1 217.4 302.1
7 7.0 7.7 69.1 130.4 62.6 86.9 196.9 371.6 178.4 247.6
8 8.5 9.4 56.7 106.9 51.3 71.2 161.5 304.6 146.2 202.9
10 9.1 10.8 54.9 102.6 45.7 92.4 156.4 292.4 130.3 263.3
15 12.4 14.8 40.2 75.1 33.5 67.6 114.5 214.0 95.4 192.6
17 15.2 18.0 32.9 61.6 27.4 55.4 93.7 175.5 78.0 157.8
20 17.0 20.2 29.4 55.0 24.5 49.5 83.7 156.7 69.8 141.0
25 20.7 24.6 24.1 45.1 20.1 40.6 68.6 128.5 57.2 115.7
30 25.3 30.1 19.8 36.9 16.5 33.3 56.4 105.1 47.0 94.9
40 36.1 43.0 8.2 36.2 8.2 37.8 23.3 103.1 23.3 107.7
50 45.5 54.1 11.0 20.5 9.1 18.5 18.5 81.7 18.5 85.5
60 62.2 73.9 8.0 15.0 6.7 13.5 13.6 59.8 13.6 62.7
80 75.9 90.2 6.6 12.3 5.5 11.1 11.1 49.0 11.1 51.3
※速度表示は、定格時を表示しています。軽負荷・過負荷時等の場合は周速・トルクも変化します。 1N ≒0.1kgf、1Ncm ≒0.1kgf・cm